フィルムシート製造設備(圧延、ロール、巻取り機械など)のCEマーキング

フィルムシート製造設備(圧延、ロール、巻取り機械など)のCEマーキング

 

フィルムシート製造設備(圧延、ロール、巻取り機械など)のCEマーキング

*この記事は、2023年08月12日に書かれた記事です。

イーエムテクノロジーでは、これまでフィルムシート製造ライン設備、関連機械のCEマーキングを行ってきました。

粉体機械、押出し機、ロール機械、圧延機械、乾燥機、切断機、巻出し機、巻取り機など様々な関連機械のCEマーキングに携わってきました。

今回は、フィルムシート製造設備に関するCEマーキングについてご紹介したいと思います。

 

<コンテンツ一覧>

 

1. 機械指令(機械規則)、関連規格への対応

機械製品によってCEマーキングに用いられる規格は様々ですが、一般的に、機械指令(機械規則)、電気関連規格、リスクアセスメント、安全回路の構築/評価、技術文書の整備が必要になってきます。

機械によって適用される個別規格もあり、例えば、巻出し、巻取り機械では、個別規格があります。

巻出し、巻取り機械では、ロール部への巻き込まれなどに関するリスクや設計基準が個別に規定されております。

このような個別規格が存在する機械では、特定の作業や危険源が予めわかっており、どのような機械構造にしなければならないのかなどについて、個別規格で定められております。

要求事項に対し、製造者がどのように対策を講じればよいのか?について考えていかなければなりません。

その他、ガードやインターロック、安全回路の構築、人間工学、騒音など様々な関連規格も存在しており、関連規格に適合するような設計/製造対応が必要になってきます。

2. フィルム製造機械のリスクアセスメントの実施

フィルム製造関連機械のリスクアセスメントでは、巻き込まれ、挟まれ、切断、押しつぶし、捕捉される、高温部に触れるなどの危険事象が主に考えられるかと思います。

このようなリスクに対し、製造者は、該当する規格基準を確認しながら、どのようにリスク対策を行っていくかについて、設計/製造を行わなければなりません。

適用されるリスクアセスメントの規格は、ISO12100になります。

ISO12100では、リスクアセスメントの実施やリスク低減方策の考え方について規定されております。

リスク低減策として、安全回路の構築が必要となる場合は、ISO13849-1に適合した安全回路が必要になります。

これらの設計対応は、すべて文書化しなければなりません。

リスクアセスメントシート、リスク対策として確認した根拠となる技術文書、規格評価、実機への反映結果について、技術文書にまとめておく必要があります。

 

3. システムインテグレーターに要求されるCE対応

ライン設備を一式請け負っているシステムインテグレーターは、個々の機械だけでなく、ライン全体の安全対策についても、CEマーク対応が必要になります。

規格適合した一つ一つの個々の機械は、個別機械としてはCEマーキングに適合したものになりますが、それらを集めてきてライン機械を構成する場合、その機械と機械のつながり、安全柵のレイアウト、作業プラットフォームの構築などについて、CEマーキングを行う必要があります。

CEマーキングに適合した個々の機械はシステムインテグレーターからすると一つの部品(機械)であり、それらを組み合わせてライン一式を構築した製品をユーザー先に納品するということになります。

ライン設備は一般に操作位置から全体が見渡せない大きな設備である場合が多く、例えば、まだ作業中の人がいるのを知らずに、オペレーターが機械を動かしてしまい、作業者が危険に曝されるということは、よく挙げられる内容です。

このように、ライン全体の安全性について、設計段階から講じておかなければならない事項がいろいろと出てきます。

個々の機械製品に対して予め指示しておかなければならないことも出てきますし、特にレイアウト設計では、ユーザー先と協議していかなければならない事項も出てきます。

作業プラットフォーム、通路や階段、防護柵などの関連規格も確認していかなければなりません。

また、有機溶剤などを使用する場合、機械指令(機械規則)だけでなく、化学的危険要素、火災や爆発性のリスクとして、防爆指令(ATEX)への適合性についても確認していく必要があります。

 

4. イーエムテクノロジーのサービス

イーエムテクノロジーでは、お客様の機械設備に必要な規格対応のためのコンサルティング、評価/試験、技術文書作成、EU適合宣言まで、CEマーク対応の技術サポートを行っております。

お客様のご要望に応えられるように、設計/製造段階から、複数のエンジニアが絡み、高品質な技術サービス、迅速な作業を提供できるようにサポート体制を整えております。

イーエムテクノロジーには、複数の機械エンジニアが社員として在籍しております。

様々なCEマーキングのコンサルティング会社がございますが、単なる仲介業者、一人親方や個人事業主といった業者が多く見受けられるようになってきました。

当社では、年々経過して、後々の技術サポートができないなどのお客様の不安がないように、会社としてのバックアップ体制も万全になるように複数のエンジニアたちで構成しております。

業務対応するエンジニアも、主担当エンジニアだけでなく、他の機械エンジニアも業務に携わって主担当だけの判断だけで行わないような業務体制を構築しております。

お見積りは無料ですので、ご相談ごとがございましたら、お気軽にお声がけください。

 

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